2012年9月22日土曜日

大阪近郊区間内大回り乗車の旅


                                                      H24.9.11





このブログは酷道や険道のレポートが主なんですが、ある時、私の好きな酷道サイト様を見ていると、番外編として「大回り乗車」という方法を用いた旅(?)が紹介されていまして、こんな方法があるとは…と驚き、同時に少し感動してしまったため、私も是非行かねばなるまい、と誠勝手な冒険心に擽られたので行って参りました。一応、鉄道も道ですしね(笑)

本来、鉄道分野に於いては素人も素人、守備範囲外故に車両や路線などのマニアックな知識は微塵も無かったので少し心配でしたが、無事帰還…達成したのでレポート致します。

あ、車両や風景の写真は全然撮影できていませんので悪しからず…
睡眠時間の関係上、結構寝てしまったのと、夏の景色って緑ばっかりで余り面白くないなあ…という理由からです(笑)
春秋冬は桜、紅葉、雪化粧、と解りやすくて綺麗なのですが…夏は……特に、ね…ハハハ…。
いや、夏の風物詩、入道雲があるではないか…と思いましたが、旅行中は失念していました(笑)
今回、駅名標(駅看板)や気道車は撮影できましたが、撮り鉄、と呼ばれる鉄道ファンの方々の根性には完敗ですね。ローカル線無人駅ならまだしも、列車内や人の多い駅などで撮影するのは結構恥ずかしかったです。
デジカメじゃなくて携帯(しかもガラケー)で撮影していたのでシャッター音の大きさときたら…
道の調査だとそんな気を使う必要なんて皆無なんですがね…(泣) 基本的に無人ですし。

で、大回り乗車とはなんぞや…という方、「大回り」や「大都市近郊区間 特例」などで検索を掛けますと丁寧に説明してくれているサイトが沢山ヒットしますので気になる方はそちらをご覧下さいまし。
…といったものの今更サイトに飛ぶのも面倒だと思うのでこちらでも少し説明をば。

大回り乗車、というのは通称みたいなもので、正式には「大都市近郊区間内のみ利用の特例」です。「大都市近郊区間における選択乗車」でもいいかもしれません。
これはJR限定のシステムで、 大都市の路線網ってかなり複雑ですよね?
目的地に行くにも、様々なルートができてしまいます。それを利用した遊びが今回の旅です。
例えば、京都駅から隣駅の東福寺駅に行く際、最短距離で済む奈良線を経由して行きますよね。
ところが、大阪駅で友人を拾ったり会ったり、とかエキナカを楽しみたい、とか乗客によって様々なルートが生まれかねません。
仮に京都から大阪駅を経由し東福寺駅に行くなら、京都線東海道本線)を折り返すのが最速ですが、これだと往復した分(京都大阪間)の運賃が掛かってしまいます。
大阪駅まで行き、そこから折り返してそのまま東福寺駅に到着(京都駅で乗換しないといけませんが)、その際に京都東福寺間の運賃しか払わないのならこれは明らかに不正乗車になります。京都線を往復しているのに、1駅分(140円区間)の運賃だけで済む筈がありません。
黙ってればバレない、かもしれませんが最近は切符を改札機に通してから数時間以上経つと通れなくなったりしますので(IC乗車券も同様に)、その際に駅員さんにちゃんと説明できないと即連行ですね。ちゃんとっていうか完全にキセル行為なので弁解の余地なしですが。
しかし、そこはJRさん。ちゃんと合法かつお金を節約できる方法を用意してくれています。
上記の様に、経路によっては発券や改札が複雑に煩雑になってしまいます。
改札を出たり入ったり、切符を買い直したりするのは面倒ですもんね。
そこで、この特例の出番です。


この区間内に限定されますが、特例を使うと大阪駅を経由しても京都東福寺間の運賃(140円)のみで済ませることが可能になります。
お財布には優しいこの特例ですが、乗換と距離が増すので時間が犠牲になります。
お急ぎの方は素直に往復分の運賃を支払って京都線を往復して下さい(笑) というか車を使って下さい。 

しかし、特例を使用するのには以下重要な条件もとい注意点があります。

1.発着駅が近郊区間内であること

→当然です(笑) 区間内限定の特例なんですから。

2.同じ駅や路線を重複してはいけない

→これは一番気を付けねばならない条件です。
先の例だと、京都東福寺間(大阪経由)で大回り乗車をするならば、最短ルートで京都新大阪大阪京橋放出木津東福寺となります。

図で表すとこんな感じです。 
要は一筆書きのルートであれば、どんなに遠回りしても大丈夫ということです。

こんな人は居ないと思いますが、ぐるっと一周したら駄目ですよ(笑) 

3.発券当日内に済ませること

→切符に発売当日限り有効とある通り、一日で大回り乗車を終えて下さい。元日の終夜運転時に特例が効くのかまでは解りませんが、詳細は調べてみてください。

4.途中下車不可

→これも大丈夫だとは思いますが、一度大回り乗車を始めてしまえばもう到着駅まで改札から
外へは出れません。先の例だと、東福寺駅の改札からしか出れないということです。
最近は駅構内の施設(エキナカ)が発達しているので、飲食物の調達にも然程困らないと思います。ローカル線を除く。
 あと、たまに大回り乗車を紹介しているブログやサイトなんかで、近江塩津駅の改札外にあるうどん屋さん(ちょっと一福)にて食事をされている方が居られますが、一応ルール違反です(笑)
まあ、あそこは無人駅な上に改札口が存在していないので仕方ありませんがね。
近江塩津駅に関しては自己責任でお願いします(爆)

5.普通乗車券、回数乗車券のみ

ICOCAだと改札入って数時間経つとで改札から出れなくなります。それとICOCA使用可能線区限定のみの路線しか使用できないので、結果的に乗車範囲が狭くなってしまいます。定期券は使用不可。IC乗車券による大回り乗車は複雑になるのでオススメしかねます、素直に発券機にて通常乗車券を買いましょう。

少しどころか、やたらと長々と説明してしまいましたが、要約すると…
大都市近郊区間内においては、ある駅から別の駅まで移動するとき、同じ駅を二度と通ったりしなければどんなルートを通っても、最短経路での運賃が適用されるというルールを逆手に取り、最短経路区間の運賃を用いて、只管に遠回りして乗車すること」 です(笑)

キセルじゃないの? とお思いの方は、こちらをご覧下さい。JRのサイトにアクセスします。
この特例は、時刻表(JR時刻表にて確認)のピンク色のページにも記載されております。
あと、殆ど無賃で乗車するに等しい上に、JR側も推奨している訳ではないので実行するなら密かにしましょう(笑) 
不正乗車ではありませんが、堂々と切符を見せびらかしては歩けない乗車方法ですので…(泣)




さて、説明もこれくらいにしてレポートに移りたいと思います。
私が今回挑戦したのは以下図のルートになります。



はい、見ての通り殆ど最長経路に近いです(笑)
最寄り駅の都合上、完全最長経路ではありませんでしたが、まあ十分だと思います。
ちなみに、このルートに桜井線万葉まほろば線)、おおさか東線、尚且つ尼崎以西路線をルートに加えると完全最長経路になりますが、殆ど拷問に近いのでオススメできません(笑)
まず、尼崎より西には特例上一度通過すると戻ってこれません。
同じ駅を二度通過できないルールがあるからです。
これを解消するには、尼崎駅を跨いだ形で発着駅を設定すればよいのです。
例えば、尼崎以西、福知山線塚口駅を出発駅にし、 到着駅を尼崎以東、東西線加島駅にすると、あの尼崎にある魔のトライアングルをトレースできます。 

こんな具合に。
ただ、このルートで大回り乗車するには、まず出発駅である塚口駅まで事前に自力で移動しなければならない為、尼崎界隈、若しくは兵庫県民じゃないと実行に移す気にはなりません(笑)
生粋の鉄道ファン、特に乗り鉄の方々ならば前乗りしてまで実行しそうですが…
奈良に住んでいる私にはちょっと気が引けるので今回は遠慮させて戴きました。
それに、ここまでの長大経路になると、乗換が尋常ではありませんし、ちょっとした延着で自らの行程表が崩壊します。
あと帰りが始発から開始しても、10時か11時頃になるので本当にマニア向けのルートですね…
通過駅数は200近くに登り、乗車距離は大阪東京間を上回る約600kmくらいになります(爆)
この勇姿をご覧になりたい方は、検索してみてください(笑)

で、私のなんちゃって大回りルートですが、文字にすると以下の通りです。

王寺和歌山線五条和歌山線和歌山阪和線天王寺大阪環状線京橋東西線尼崎東海道本線大阪京都線東海道本線)―京都湖西線近江今津湖西線近江塩津湖西線・琵琶湖線東海道本線)―草津草津線柘植関西本線非電化区間)―加茂大和路線関西本線)―奈良大和路線関西本線)―法隆寺です。

都道府県的には、奈良県和歌山県大阪府兵庫県大阪府京都府滋賀県三重県京都府奈良県、でしょうか。関西一周、2府5県です。

王寺法隆寺間(160円区間)を、上記のルートに沿って大回り乗車するのですが、恐らく無駄な乗換やルートがあると思います(笑)
そこは、旅の3日前に計画を立て始めたことや知識の無さなのでどうかご了承願います。

 前置きが長すぎましたが、今度こそレポートに移ります(笑)


2012年9月11日 5:40分頃
早朝の王寺駅、今回の旅の起点であります。
そして、ここでは旅の相棒となる切符(地獄行き)を購入します。


 本当のところ、普通の切符(A券)ではなくて、みどりの窓口など有人窓口で発行して貰える
切符(通称マルス券。定期券と同じサイズの青い紙面の乗車券) にしたかったのですが、残念ながらみどりの窓口が6:00からなので買えず…ここで1本ダイヤを遅らせると後の行程が全て狂ってしまうので仕方なくこいつと共に改札(地獄への門)を通過します。
もう後には戻れません。現時点では余裕で戻れますが(笑)


 3番乗り場から、5:51分発普通、高田方面五条行きに乗ります。



 さらば、奈良県JR最多乗降数を誇る王寺駅よ…奈良西部の要衝であらせられます。
奈良駅とはなんだったのか… 私鉄王国奈良に於いては、近鉄奈良駅も酷い目にあっており、近鉄最多乗降数一位は学園前駅だったり(笑)
駅名標にある矢印方向の三郷ではなく、逆の畠田方面に向かいます。

あ、冒頭にも記しましたが、車内の様子や車窓からの景色、列車の外貌などは全然収めていないのでこのレポートは大体文章のみです(笑) 駅名標だけはなんとか撮影しましたが…

そうこうしていると、時間きっちりに普通ワンマンカーが到着しました。
早朝なので、通勤通学の乗客も余り乗っていませんでしたねえ…
そして、車内に一人だけ時刻表と睨めっこしている男、私ですね(笑)
1車両目に乗ったので、運転室に入る前の運転手さんと目が合いましたが、この時点ではまだ
「この大回り野郎…」 とは思われていないでしょう(爆)
 
天候が悪いので心配していましたが、何事も無く高田に到着しました。
高田からは通勤のサラリーマンよりも通学の学生が結構乗ってきましたね。
部活動の朝練でしょうか。恐らく五条高校の生徒かと思われます。


掖上からは曽我川沿いに路線が続きます。
風景を楽しもうと頑張りましたが、対面座席で首を回すのに疲れるのと前に座っている巨漢の男性が食べている惣菜パンの匂いの所為で集中できませんでしたね。
惣菜パンは電車で食べないでくれ…

そんな中、五条へ到着です。



五条までは鉄道で来たことがあるのですが、五条から先は私にとっても未知の領域です。
駅に到着すると先程の高校生達が降りて行きました。
朝ラッシュ時には、王寺和歌山間の普通列車が数本ありますが、通しで走行する快速列車はありませんので、基本的には五条で乗換が必要になります。

4分後 6:48分発、快速和歌山行きが到着しましたので、これに乗り込みます。

ここから先、和歌山線紀ノ川R24号大和街道)沿いを走っていきます。
山間の風景を楽しみたかったのですが、先と同様に対面座席なのと、時間帯的に通勤ラッシュになってくるので、大人しく座っていました(笑)
車内の広告に在原業平の歌が貼ってあったあり、扉に花が描かれていたりで、退屈はしないと思います、多分。
そして、和歌山線恒例の車内検札に怯えておりましたが、どうやら車掌は乗っておらず安心しましたね…
こういうローカル線の場合、車内検札があったりしますが、その時は素直に「大回り乗車しています」 と云えば大丈夫らしいです。
しかし、若い車掌さん場合や明らかに不審な雰囲気を醸し出していたりすると、「大回り」だけでは通じないと思われますので、ルート図や行程表を見せて、「近郊区間内での選択乗車です」 と云えば確実でしょう。
不正乗車にされない為にも(何度も云いますが不正乗車ではありません)、紙媒体で説明できるようにしておくのが良いかと思われます。

さて、和歌山へ近付くに連れて通勤通学の乗客が増えて参りました。
座席も埋まり、つり革も忙しくなってきます。
私は終始俯いて、うとうとしていましたが、暫くすると、OLらしき女性が前に立ったのですが、
その人が持つ傘が私の膝に当たって当たってまあ鬱陶しい(笑)
本人はスマホと睨めっこしているので、気付かないし…

超満員とまではいきませんが、結構な数の乗客が立っています。
微睡みから覚めて、乗客の隙間から外の風景を見るとさっきまで振っていた雨が止み、次第に晴れてきました。
あー良かった…というのも束の間…
急に列車の速度が落ちて、次の車内放送が。
運転士「大雨による影響で徐行運転致します」 
 ………完全に終わりましたね。私の行程表が(笑)
 遅延です。どれほど影響が出るのかは和歌山に到着してみないことには解りません。

ノロノロ運転のまま和歌山へと入線です…

 ※喫煙者の方は五条あたりで一服された方がよいかもしれません。
五条駅に限らず、和歌山線王寺和歌山除く)の駅であればホームに喫煙コーナーがあると思います。
何故こんな警告を出すかというと、ここから先は湖西線永原までは全面禁煙になるからです(笑)
あとは、湖西線永原長浜)、草津線関西本線一部(柘植木津)でも喫煙可能です。



 到着しましたよ…和歌山。ほんとなら軽い感動があってもいいのですが、和歌山線による徐行運転の所為で見事、次に乗る予定だった8:22分発の紀州路快速に乗り遅れました(泣)
どこかで予定を狂わせるとすれば阪和線と思い込んで居ましたが、今回は和歌山線でした(笑)
また阪和線か!と言いたかったのに。

ご覧の通り、和歌山線阪和線は大回り乗車に於いては鬼門です。
何が起こるか検討も付きません。
どちらも、線路が長く踏切の数も多いので事故や故障なんかが発生しやすいそうです。
景色もそんなに対したものでは…ですので、大回り乗車するならば、このルートは回避した方がいいです(笑)
乗車するにしても、一回で十分だなあ、と思います。いや、もう乗りたくないです。




と…和歌山線の所為にしてみましたが、安定の阪和線クオリティでした(笑)
和歌山線の影響か、阪和線にも遅れが出ているようです…
というか、時刻表見る限り、この時間帯からの天王寺行き普通列車は無かったはずなんですがね…関空快速なんですかね
ウーム…誰か詳しい方が居りましたら、教えて下さい(笑)
ともあれ、この普通・天王寺行きに乗り込みます。
ここからは、自作した行程表が役に立たないので、時刻表と運次第です(爆)

 

通勤通学ラッシュを過ぎた所為か、車内はガラガラです。
車窓から見る景色は、先程とは打って変わって、都会です。和歌山市ですね。


 しかし、暫く進むとこのような風景が現れたり。
阪和線には始めて乗車しましたが、車窓からの風景は変化に富む路線だなあ、と。


大回り乗車の旅では、昼に駅弁を買うかかうどん屋にでも入ろうかと思うのが普通ですが、私の場合ですと、いかに安く旅を済ませれるかがコンセプトでしたので、昼食はケチってカロリーメイトにしました(笑)
フルーツ味ですが、メープル味にしておけば良かったです…


一応、各駅停車でしたが、一部の駅で紀州路快速との待ち合わせがあります。
当然ですが、天王寺までかなり長いので、普通よりも紀州路快速の方が速く到着します。
各駅停車の辛さに耐えられなくなった人は、無理を為さらずに待ち合わせ中に乗換することをオススメします(笑)
普通はゆったりするにはいいですが、先の和歌山線ではかなり疲れた私は即効で乗換えました。

なんやかんやで、天王寺に到着しました。
ここから、大阪環状線内回り)に乗って京橋を目指します。
しっかし、何故にあそこまで乗り心地が悪いのか不思議ですね、大阪環状線は。
発着の際に、低周波か何か不愉快な音が列車に響きます。
久々の大阪環状線でしたが、こんなもんでしたっけ… 

そんな大阪環状線に揺られながら、車窓を眺めていると森ノ宮辺りで一瞬だけ大阪城が見えて、これは是非撮影したい、と思いましたが満員電車という…諦めました。
高齢者や大学生、出張のサラリーマンでこの時間帯でも意外に混んでたりします。


来ました京橋
特に書くこともありませんね(爆)

東西線を経由し、尼崎へと向かいます。



すいません、駅名標の真下に人がいて思う存分撮影できませんでした(笑)
ちょっとどころか、結構見切れてますね…
それにしても…ここまで駅名標の色が一つも被っていません!
兵庫県に到着したことよりも、そっちの方に感動してしまいました。
まあ…天王寺あたりから景色が都会ばっかだったからなあ…(違)

折角、大阪から兵庫に来たのにも関わらず、これから数分で大阪にとんぼ返りです。
改札から出れないのは辛い…


尼崎駅ホームからの一枚。
やっぱり奈良に比べると都会だなーと思います。
最近は奈良も駅前には力を入れているようですが。

写真を撮った直後に大阪行きの列車が来ましたので、乗り込みます。

時刻表を読んでいる間に大阪に到着していました。
相変わらず人が多いです。
拡張工事の所為か、私の降りたホームにはちゃんとした駅名標が無く、この紙でできた駅名標しかありませんでした。
それにしても安上がりですね(笑)

次は京都に向かいます。
人ごみにかなり酔ってきたところ、最高のタイミングで高槻京都方面 敦賀行きの新快速がやってきました。
停車した列車の車窓を見てみると、平日の正午にも関わらずかなり混雑しています。
列車に乗り込み、一応座席にありつけましたが…勿論相席です。



相席故に萎縮しながら新快速に揺られること数十分。
京都に到着しました。
んー都会の景色は余り面白くないですね、やっぱり…
本来ならば、ここから新快速に乗車して早めに近江今津まで行けた筈なんですが…
先のダイヤ乱れで行程表が役に立たないので、時刻表を見ますと…
一番早い列車で近江今津までの各駅停車しかないようですので、そちらに乗り込みます。

ここから今回の旅の醍醐味の一つ、湖西線琵琶湖線から見る琵琶湖の景色が堪能できます。
比較的早くから、車両の右手に琵琶湖が見えてきます。
ただ…近江今津までの各停が何故か混雑していて、左手の座席にしか座れなかったので近江今津から数駅手前らへんから席が空いた隙を狙って撮影しました(笑)




 いいですねー。日本最大の湖。
もう滋賀県か…と改めて実感させられます。
にしてもでかい…こんなに長大だったとは…恐るべし琵琶湖


こうやって見ると、地平線の果てまで琵琶湖が続いているのではないか、と思ってしまいます。
そういえば、マリンスポーツを楽しんでいる方がちらほらと居られました。


もうじき、列車が近江今津に到着しようとする頃、なんか自棄に拓かれた感のある道が出現しました。
もしや、この先は険道になってたりして…(違)


琵琶湖の景色を鱈腹味わっていると、近江今津に到着しました。
駅名標が鳥の糞害に曝されていますね…



見事に誰もいませんね(笑)
近江塩津行きの列車が来るまで数十分待ち時間があったので、只管に時刻表を読んでいました。
暇潰し用に文庫本やオーディオプレイヤーなども持参していたのですが、全く使う気力がありませんでした…

残りのカロリーメイトを頬張りながら、ホームをぶらぶらと探索してみます。
ホームから見える景色は田舎そのもので、都会特有の雑音がありません。
空気も澄んでいて、気持ちが良かったですね。

そうこうしていると、敦賀行きの新快速が到着したので乗ります。


奈良でもこんな風景は見れますが、なにか違う新鮮さがありますね…
稲穂もすっかりと黄金色になり、収穫されているのを目の当たりにすると夏の終焉を感じます。


あ、この列車で一つ楽しみにしていたことがあったのですが…
どうも、近江塩津を通過する列車のアナウンスが面白い…らしいのです。
内容は、「大回り乗車の方は近江塩津で乗換です」というもの(笑)
その時々の車掌さんや運転士さんによりけりなんでしょうが、私の時は残念ながら拝聴できませんでした…にしても、この放送は有難いです。
敦賀まで行ってしまうと大回り乗車の旅的にジ・エンドですしね(笑)


ぼんやりとしながら車窓からの景色を眺めていると、いつのまにか近江塩津に到着です。
どのルート、列車で来てもここで乗換しないといけません。多分。

そんなこと云わなくとも、先述した通り、この駅には改札がなく、例のうどん屋さんがあるので立ち寄られる方は多いと思います。
それに、大阪近郊区間最北の駅になりますので、必ず降りられるとは思うのですが…(笑)

いやーそれにしても琵琶湖一周も折り返し地点まできました。
今、丁度琵琶湖のてっぺんに居ると思うと感慨深いですなあ…
あと私の降りたホームの間隔が狭すぎたのと、次の米原経由姫路行きの列車が降りて直ぐにきたので急いで撮影した為に、駅名標が見切れていますね…すいません。

さて、ここから折り返し、琵琶湖の東側を下って行きます。
路線的には、長浜までは湖西線長浜以降は琵琶湖線東海道本線)になります。

前述通り、駅名標を丁寧に撮影する間もなく、米原経由姫路行きの新快速が到着しましたので乗車します。
これで草津まで一気に行ける…と座席に着くと、寝不足が祟って草津まで眠りこけてしまいました(笑)

先の湖西線同様に琵琶湖の景色をもう一度堪能できたのですが、睡魔に完敗しました…
まあ十分に堪能させて戴いたので、まあいいか、という諦念と驕慢もあります(笑)
以上により、琵琶湖線の景色は殆ど見てませんし、撮影できてませんね…唯一覚えているのは、車掌さんが女性だったことくらいしか記憶にありません(爆)


草津の数駅手前でなんとか目が覚めて、無事到着しました。
なんといっても、近江塩津草津間は70km以上、今旅最長の路線です。
おかげ様でよく眠れました(爆)

若干寝ぼけながらも、次の乗換の為に早歩きでホームへ向かいます。
次に目指すは柘植
恐らくこの列車だろうと特に確認もせずに乗ってしまったのですが…
行き先が柘植ではなく、なんと貴生川になっています。
貴生川…? 行程表には無かったはず…まさか間違って京都方面に乗ってしまったのか…と、落胆しつつ、慌てて時刻表を確認してみると、方向と路線はあっていて安心しました。
どうやらこの列車は柘植まで行かず、途中駅の貴生川までの列車のようです。
確認したところ、草津柘植までの直通列車を待つより、貴生川で乗り換えて柘植に向かった方が若干早いことが解ってほっとしました…(笑)

そしてこの草津線ですが、前評判通りかなり揺れます(笑)

 

左手の車窓から景色を楽しんでいると、急に山が現れました。
Googlemapで確認する限り、十二坊という山みたいです。
合っているのか解りませんが、もし宜しければ滋賀県民の方、ご教授お願いします(笑)


 先の草津からの列車の乗客は大半が学生で、その学生の凡そがこの貴生川で降車していました。
近所の学生でしょうか。夕時も相俟って凄い学生数です。

列車を降りてちょっと構造が複雑な駅だなあ、と思いながら柘植行きのホーム(1番)に向かったのですが、なんとこの駅、JR以外の路線が二つも接続されています。
  

画像通り、橋上駅舎が複数あります。
黄色の列車が止まっているホームには、近江鉄道本線が接続、JR貴生川駅とは独立したホームと駅舎を有しています。
向かって右側のホーム(1番)と灰色の列車が停車しているホーム(3番)はJR草津線
画像では確認できませんが、灰色の列車が停車しているホーム(3番)の反対側に切欠きホームがあり、そこに信楽高原鐡道信楽線が接続、ホームはJRと共有しています。


JR貴生川駅・一番ホームから近江鉄道貴生川駅を撮影。
電車の色が変わっていますが気にしないで下さい(笑)
近江鉄道本線では、当駅が終点になります。
一方、信楽高原鐡道信楽線は当駅が起点になるそうです。


 やはり、ホームの後ろ側に人は全く居ませんね(笑)
4両編成の列車だと、ホームの長さを全て活かせないので前に乗客が集まるのは当然ですが…
しかし、ホーム前方を見ても余り人は居ませんでした…
こんな時間に柘植に行く人なんて…!(偏見)

この駅は、喫煙可能ですが一番ホームにだけ喫煙コーナーがありませんのでご注意を。

写真を撮ったり、ホーム後方をぶらぶらしていると、柘植行きの列車が到着しました。
列車までの距離がちょっとあったので、早歩きで乗り込みます。




相変わらず揺れる草津線
車両の問題なのか線路の問題なのか…
それはさておき、草津線の景色は本当に山ばかりです。
秋になると紅葉が美しいこと間違い無し…
夕時の草津線からの風景、個人的にはお気に入りです(笑)

先頭車両からの景色を楽しんでいると、あっという間に柘植に到着しました。


遂に三重まできてしまいました…一応、これで関西2府5県全て回れたことになります。
三重県が近畿か中部かなんてこの際おいておきましょう(笑)

そしてこの柘植では、今回の旅で最も楽しみにしていたイベントが発生します…
分かる人には分かる…この大回り乗車の旅最大のイベントとは…

そう…


こやつです(笑)
は?と思われる方もやっぱりな、と思われる方もいらっしゃるとは思いますが、こやつ目当ての旅でしたね、私の場合は…
正直、中盤の琵琶湖の景色はそこまで…雪が降ってれば別ですが…

草津線から柘植に降り立った時に、まるで私の到着を待っているかの如く停車していたこの列車…
ディーゼルカー気動車)です。電気ではなく、熱機関を利用して走る列車ですな。
何故ディーゼルカーなのか…それは、亀山加茂間が非電化区間だからです。
柘植亀山加茂間にある駅なので、関西本線に乗換の人は必ずこの列車に乗車しないといけません。


列車の屋根部分を見て下さい。パンタグラフがありませんよね?
よく見ると向かいのホームに至っては、架線すらありません。

あ、ちなみにこの画像のディーゼルカーには乗りません。
私が乗るのは加茂行きもディーゼルカーで、このディーゼルカー亀山行きですので…
乗ったら、大回り乗車が成立しなくなりますのでお気をつけ下さい(笑)
流石に近江塩津での乗換よりは大丈夫だと思いますが…


加茂行きに乗らないといけないので、1番ホームに移動してきました。
3番ホームには草津行きの列車が停車していますね。
電車と気動車の共演ですな…


次の列車が来るまでかなりの待ち時間があるので、またもやぶらぶらとします。
それにしても…人がいなさすぎますな…(笑)
加茂行きのディーゼルカーを待っているのは前の画像に写っている女子学生と私だけです。
考査が近いのか、単語帳と睨めっこしています…頑張って下さい…!



なんか三重県という感じが全くしなかったのですが、これを見て、嗚呼、ここは三重県か…と(笑)



投句箱というものを構内にて発見しました。
ほー芭蕉伊賀出身だったとは…浅学故知らなかった…
あ、さっきまで自分が甲賀貴生川)にいたのを思い出しました(笑) 
忍者のイメージしかありません


長い待ち時間を経て漸く加茂行きのディーゼルカー(2両編成・ワンマン)が到着しました。
初ディーゼルカー…胸の高鳴りが…

乗り込んでみると、カーテンで車窓が全て遮られています…これじゃあ撮影が…(泣)
それと、座席の配置がバスそのものです。
対面のロングシートと2人掛けのシートの複合でした。

車内放送があり…ついに発車の時を迎えます。
ごおおお…というエンジン音と共に発進したディーゼルカー
乗り心地は、というか、諸々込みでバスです(笑)
しかし、電車よりこちらの方が好きですね…乗り心地は。
ディーゼル機関の振動が常時足下に伝わってくるのと、シフトチェンジする度に加速を体感できるのもあってか(笑)

乗客は学生やサラリーマンなど本当に地元住民の方のアシ、という感じですね。
伊賀上野を過ぎると、本当に山を切り開いた路線だなあと思わされるくらいトンネルが多いです。
なんか酷道や険道と同じ匂いがしますね(笑)

ディーゼルカー独特の乗り心地の揺られながら、時偶カーテンを開けて外界の景色を堪能。
夕日が指すので、頻繁に開けたりはできませんが…楽しめました。

夕日に暮れる山々を見ながら、半ば黄昏モードに突入仕掛けているとアナウンスが。
「次は終点、加茂です」

もう終わりか…と、悲しくなりましたね(笑)

ワンマンカーだと車内検札がある場合があるので、ビクつく必要はないのにも関わらずビクついていたのですが、終点の加茂では運転士に乗車券を見せずとも降車できるので安心しました(笑)
途中通過の無人駅なんかだと降車前に検札されるので、ご注意下さい。
注意といっても、「大回り~」か「大阪近郊区間内の~」というだけですが…




そんなこんなで加茂に到着。
辺りも暗くなってまいりました。


次の大和路快速に乗れば、この旅のゴールである法隆寺まで一気に行ってくれます。


この旅最後の列車、加茂大阪行きの大和路快速が入線してきました。
早速乗り込みます。


加茂発なので流石にガラガラです。
時間帯的には帰宅ラッシュの筈なんですが…
木津辺りから乗客が増えるのでしょうね。

予想通り、木津辺りから徐々に乗客は増え、奈良からどんどん乗ってきます。
皆さんお疲れのようです。
しかし、乗客の誰も私が大回りしているとは思っていないことでしょう(笑)

郡山を過ぎた辺りで、何故か列車が徐行運転をしだし、ついには路線の途中で停車してしましました。
車窓から外を見ると、列車は踏切前で停車しています。
何事だろう…と思っているとアナウンスが。
「踏切の遮断棒が折られており、安全確認の為しばらく停車します」
遮断棒って折れるもんなんですか…(笑)
車窓からもう一度踏切を見てみると、数十台の車の列ができています。
私の座っていた座席位置(左側)からだと折れた遮断棒は確認できませんでしたが、右側の座席の乗客が
「ほんまやなくなっとる」
「向こうの電車も止まってるで」
とか云っていたので、遮断棒が折られているのは確かでしょう。
車で突っ込んだでしょうかねえ…阪和線でもあるまいし…
暫くして、警笛を2、3回鳴らして再発進しました。
凡そ、5~10分の遅延みたいです。
運が良いのか悪いのか、遮断棒破損による遅延には始めて遭遇しました(笑)

そして、最後の車内アナウンス…「次は法隆寺法隆寺です」



大回り乗車最終駅、法隆寺に到着です。
心なしか、駅名標が輝いてみえます(笑)

さあ、残すは最後の関門、有人改札での説明を残すのみとなりました。
大阪行きの列車しか到着していないのに、何故か王寺からの切符を持っている私。
緊張は頂点に達しております(爆)

階段を登り、有人改札へ向かいます。
こともあろうか若い駅員さんです。これは行程表まで見せねばなるまいか…
鞄を開けて準備万端、突撃です(笑)
私の第一声…
「あの、大回り乗車で来たのですが…記念切符にしてもらえますか」
この声を聞いた若い駅員さんは絶対にこう思った筈である。
(殆ど無賃で乗ってきた癖に記念切符にしろだと、この大回り野郎め!)
しかし、若い駅員さんの対応は私の妄想とはかけ離れていました。
「はい、記念切符ですね、少々お待ち下さい」と笑顔で対応してくれたのです。」
法隆寺駅の駅員さんの素晴らしさに敬服必至で御座います…
「ありがとうございます!」
とお礼を述べて法隆寺を後にしました。





で、その記念切符がこちらです。
旅の相棒でもある切符が欲しい方は改札で「記念切符にしてください」といえば大体は貰えると思います。
ただ、駅員さんによりけりなので、貰えなかったとしても諦めて下さい(笑)
本来ならば乗車券は回収する規則ですしね…JR側のご好意ですので。
JR西は大抵の場合は貰えるらしいですが…
ちなみに、JR西はこの「乗車記念/使用済」の印が多いそうです。
その他、無効印や駅名の入った印もあるそうなので興味がある方は収集されてみては如何でしょうか。

感想:

帰宅したのが20時前だったので、12時間以上電車に乗っていたからかかなりお尻が痛くなりましたね(笑)
乗り継ぎや待ち時間、長時間座席に拘束されるので辛抱が苦手な方にはオススメしかねます…
しかし、普段見れない景色が楽しめたので、中々良かったです、今回の調査ならぬ旅は(笑)

なんか夏の終わりという中途半端な季節に行ってしまったのであれでしたが、次回、冬にでも再度行こうかなあ、と思っています(笑)
近江塩津まで行くと、雪がもの凄いのですし、雪に慣れ親しんでいない奈良県民にとってはパラダイスですしね(笑)

今回の旅、JR西日本さんにはお世話になりました…
また冬もよろしくお願いします(笑)


あ、余談ですが 鉄道関係を調査していると鉄道界の酷道ともいうべきものを発見してしまいました…
秘境駅です(笑)
んー調査してみたいのですが、一番近くても四国とかになっちゃうので厳しいんですけどね…
時間があれば青春18切符でも使って行きたい…と思っています(笑)

酷道、険道ブログの筈が遂には鉄道まで範疇に入れてしまうとは…
自分でも吃驚ですが、多めにみてやってくださいまし…

※大回り乗車を決行される方は綿密な計画を立ててからの方が安全です。
行き当たりばったりで決行するのはオススメできません。
それと、当ブログ記事だけではなく他の大回り乗車レポートや解説記事をご覧になって下さい。
当ブログを読み、決行されて何か問題が生じても、管理人は一切責任を負いません。
全て自己責任で行なって下さい。

あと、鉄道に関してはずぶの素人なので記事のどこかで間違っている箇所があると思います(笑)
お気付きの方は、コメントでも残して下さい。訂正致しますので。

それでは皆様良い旅路を。


あー険道レポートが溜まっているので早いとこ仕上げます(笑)












































2012年8月8日水曜日

奈良県道187号福住上三橋線

                                                                                                    
                                                                                                        H24.7.15


「分断県道シリーズ第一弾」
                                                                                    







起点:奈良県天理市福住町奈良県道186号福住矢田原線交点
   
終点:奈良県大和郡山市上三橋町上三橋交差点奈良県道754号木津横田線交点


今回は、奈良県道界の異端児といっても過言ではない険道をレポートしてゆきたいと思います。
県道は基本的に全線開通しているのが当然なんですが、ごく稀に規制や期間通行止ではなくて、完全に「通行不可」になっているところがあります。今回お送りする県道が、まさにこれに該当し途中に通行不可の廃道区間があります。俗に云う、分断県道ってやつですが、山間部を跨ぐ道には珍しくなかったりしますね(笑)
需要が発生しない限り、通行不可区間は放置されるかと思われます。

調査にあたっては、基本的にwikiとGooglemapを活用していたのですが、調査後に「奈良県道路網図」(奈良県土木部道路建設課が発行している5万分の1地形図で、車線ごとに色分けされていて、県の道路網が詳しく記載されています。県政情報センターで購入可能、価格はなんと120円です。険道マニアには垂涎のチートアイテムですね!)を入手したので、もとの地図や情報と見比べて見ると、かなりの誤りがありました。
wikiによると、この奈良県道187号福住上三橋線の起点は、奈良県天理市福住町東部別所送水ポンプ場あたりなっているのですが、奈良県道路網図によると正確な起点はポンプ場あたりではなく、ポンプ場から少し進んだところにある分岐(r186号交点)がどうやら起点になるようです。(後述)
勿論、分岐にはr187号を示す標識がないみたいですので、wikiを編集された方が手前にあるポンプ場周辺、を起点としたのだと思われます。
それと、ゼンリン提供のGooglemapに起点側の分岐路が県道指定されていませんので、余計に複雑になっています。
文章の表現だけだと解りにくいと思いますので、地図をご覧下さい。
※余談ですが、起点の正確性に不安がありましたので、奈良県土木部道路管理課に問い合わせたところ、やはり起点はr186号交点になるそうです。ポンプ場あたり、というのは誤りみたいです。道路管理課の方、お忙しい中回答誠に有難う御座いました。



少々見辛いと思いますが、ちと加工しましたので解説を。
薄い黄色線はGooglemapによる県道指定、オレンジ線は名阪国道R25号)です。黒線は奈良県道路網図による県道指定、黒点線は通行不可区間、は県道端点、は後述します。

ご覧の通り、Googlemap上だと終点側からは名阪のガード下を潜ったところまでが、県道指定(薄黄色線)されています。道路網図だと、そこから伸びる黒線(自分で加工したものですが)を経てまでが県道指定(端点)ですね。
一方、起点側からは福住町からr186号を経て川沿いを走っていくとポンプ場があるはずなので、そこから少し進んだところに起点となる分岐が現れます。これまた、Googlemap上では県道指定されておりません。上に同じく起点からまでが道路網図による県道指定です。

誠に恥ずかしいのですが、調査当日にちょっとしたアクシデントがありまして★1からまでと
起点側、r186号からの調査が未だにできていないので、今回のレポートは終点側から名阪ガード下周辺までとなります。
アクシデントといいますのは、★1辺りで撮影用の携帯電話の電池が急に切れてしまって撮影できなくなってしまったんです(泣)
画像はありませんが、終点側の端点までは一応行きましたので、文字だけでもレポートいたします。
終点側の調査はもう恐らく行いませんが、起点側は涼しくなった秋頃を目処に調査予定です。
ただ、他の方のレポート記事を拝見する限り、やはり全線開通の見込みはありませんね…(笑)
平成24年度4月現在の道路網図でも、未だに分断されたままです…

 さて、前置が長くなりましたが、レポートの方へ移ります。


 終点側から、上三橋交差点奈良県道754号木津横田線交点にやって参りました。
r745号ヘキサが堂々と屹立しております。
かなり早朝に調査したので、交通量は少ないです。


この案内標識、最近増えてきましたね。通称、卒塔婆(そとば)。正式名称は都道府県番号。
おにぎりヘキサに方向と道の種類を加えたもので、赤色が国道、オレンジ色が一般都道府県道、緑色が主要地方道を表します。
これだと、奈良県道754号木津横田線が一般県道、奈良県道51号天理環状線が主要地方道になりますね。
ちなみに、ここにr187号を示す案内標識が無いのは、この上三橋交差点から先の窪之庄交差点までr51号と重複しているからです。


そのまま上三橋交差点を直進。
センターラインはありませんが、一応二車線道路なので走り易そうです。


おっと…
急に幅員が狭くなりました。


完全に生活道路と化していますね…
皆さん、そとばの色を覚えておいででしょうか(笑)
ここは一応、主要地方道です(笑)


1.5車線くらいでしょうか。
結構狭いです。


主要地方道扱いの県道とはとても思えませんね…
単なる市道にしか見えません。


この辺りの十字路(交差点)にはアスファルトに赤い塗装が施されているところが結構ありました。
そして、田舎によくある一灯点滅式信号機の登場!
先の幅員もかなり狭そうです。


主要地方道の癖に意外と狭い道を進むと神社がありました。
春日神社というそうです。春日大社の傘下かな?
お隣には隆興寺というお寺もあります。


寺社を通過すると、小さめの跨線道路橋へ出ます。
JR万葉まほろば線桜井線)です。
向こうに、うっすらと帯解駅の姿が見えますね。


出ました、赤い舗装です。
おそらく、通行者に交差点であることを強調するための舗装っぽいですね。


 赤い交差点群をいくつか越えていると、またしても神社が!
八坂神社です。流石に参拝者の姿はありませんでした…



さて、T字路です。考えるまでもありませんね。
車幅が広い左に決まっています。


あれ…何かおかしいですね…
そとばヘキサも無いです。
窪之庄交差点からはr51号との重複を終えるので、接続の証として標識類があるはずなのですが…
妙な胸騒ぎを感じ、地図を見ると…なんと、この交差点は下山町交差点となっています。
あ、絶対あのインチキT字路の所為でミスコースした、と気付き慌てて引き返しました(笑)
なんで仮にも主要地方道であらせられるr51号様よりも、町道の方が車幅が広いんだよ!


先程の八坂神社付近のインチキT字路を右に行ったところ。
こちらが、r51号本線です。付近の住民の方、まさか家の前のこの細い道が天下の主要地方道だとご存知なのでしょうか…
私は地図を見ながら調査しない人間なので、ああいうミスコースは結構よくあります(笑)
所々、立ち止まって地図で確認してしまうタイプです。
しかし、あのT字路は酷いですね。奈良県道路公社も遂に見捨てましたか…
前回と同じくまたしても紫陽花が。


主要地方道の風格がまるでありませんね…
生活道路にしか見えません。


存在感の薄い主要地方道をしばらく進むと、漸く窪之庄交差点に到着しました。
わかりづらいですが、奥に赤色のそとば(国道169号)と緑色r51号)とオレンジ色r187号)のそとばがありますね。何気に、そとば大集合しちゃってます(笑)


R169号、時間帯もあってか車が走っておりません。
この先、約500mくらいのところにある窪之庄南交差点も本交差点同様にr51号からr187号へと接続しています。
r187号へとアクセスする方法はこのように2通りありますが、あちらのr187号は二車線の綺麗な道路となっています。
最終的には、両路線ともに合流し一本になりますが、私はこちらのルートの方が楽しそうなのでこっちを選びました(笑)
車で探訪される方はあちらのルートの方が楽かもしれません。


窪之庄交差点を進んでいきます。
先程のr51号と余りかわりませんね。
完全に町道です。


若干狭いですね。
トラック一台が来れば離合が困難になりそうです…


奥に見える鳥居、八坂神社です。
あれ、八坂神社ってさっきもあったような…同名神社が多いですね。


暫く進む内に、右手に溜池が現れます。
この辺りは田畑が多いので、農業用池みたいですね。


この先の緩やかなS字カーブを曲がっていきます。
田んぼの緑が映えた風景が心地良いです。


 しかし、日本の田舎風景に突如洋式の御宅が出現!
最近引っ越されてきたんでしょうかね。


暫く道なりに進むと十字路にでます。
前述していた、もうひとつの、綺麗なr187号です。
直進すると、中之庄町へ、右折すると窪之庄南交差点へ戻ります。
てな訳で左折します。


めちゃくちゃ綺麗な一般県道r187号へ変貌致しました。
センターライン付きの完全二車線。何処かの主要地方道とは大違いですね(笑)
しかし、安堵するのも束の間、この先県道が分断されていようとは…


恐らく初ヘキサの登場です。
窪之庄南交差点ルートだと、ひょっとしたらr51号との接続点にヘキサがあるかもしれません。
左手には奈良東病院があります。


青看出現。
しかし、結構不親切な青看だったりします(笑)
この先、二手に分かれて居ますが、どちらもr187号に指定されています。
むしろ、右からのルートだと綺麗な二車線道路の儘快走できますが、虚空蔵町のT字路で左折しないと五ヶ谷I.C.に行けません。 県道指定もそこまでです。
そのT字路は、これから直進する方のr187号と接続しています。
序盤と同じく、路線が分岐しますが結局は一本化しますね。
さて、県も余りお奨めしないルート、「幅員狭小区間」や「通学路」があるからかもしれません。


青看から少し行ったところです。
右が広いr187号、左が狭いr187号へと続きます。
勿論、右へ進路を取ります。


はい(笑)
そりゃあ途中で途切れたとしてもあちらを推奨する訳ですね。
一気に狭くなりました…



1.5車線くらいでしょうかね。
軽だと離合できそうですが、乗用車になるとある程度スキルを求められそうです。


少し進むと分岐が現れます。
青看通り、直進すると菩堤山町正歴寺に、右に行くと名阪に。
r187号も右へ分岐しますので、右へ。
そういえば、ここに大きな時計台がありました。


直で飲水できるかは解りませんが、綺麗な小川がありました。
都会では見れませんね、こういう生物が住みやすい小川。


ここからは暫くの間、広い道が続きます。


向こうに見える道は、先程の青看にあったもう一つのr187号です。
時折、車が快走していました。


この辺りから再び幅員が狭くなります。
高桶町周辺です。簡易郵便局など、必要最低限の施設がありました。
  


川沿いに進んでいると、古い鐘らしきものが!
近くに弘仁寺というお寺があり、その参道になっている分岐があります。


 こういう山間部の集落だと、車は必須アイテムなんでしょうな…
お、奥に青看が見えてきました。


右に行くと、前述していた虚空蔵町のT字路に出ます。
更にそのT字路を右に進む(右奥に見える道)と、天理東I.C.に向かいます。
r187号は左方向なので、左に。
五ヶ谷I.C.向かう車両は、左方向に行かないといけませんね。


上の画像の地点を少し行ったところ。
右は、虚空蔵町のT字路に出ます。
漸くヘキサが出現しました…やはり重要な分岐点ですので設置されていますね。 

これから先、r187号は一本道になります。



ここ、一応通学路なんですよね(笑)
にしても、狭くなってきました。


右には学校施設があるため、石垣がしばらく続きます。




奈良市立精華小学校前です。
某M崎映画のア◯エッティさんも出迎えて呉れました。
そういえば、小学校周辺に入ってから、交通注意を促す看板にやたらと版権キャラクターが使われていました。


精華小から先、興隆寺町までは人家も減って、殺風景な道路に。
というか、いつのまにかセンターライン付き二車線道路が発生しています!


と思ったら、険道恒例の「センターライン消失」&「幅員減少」です(笑)


立ち止まって撮影した筈なんですが、やけにスピード感のある写真が撮れました(笑)
この辺りから次第に緑も濃くなってきます。



警戒標識ではなく、工事現場によくある簡易看板です。
標識が要らないほど危険ではないのか、はたまた標識立てるのが面倒だったのか…


ある程度の車幅は確保されていますが、やはり県道の威厳はありませんね…
所々、樹木が道を蔽って居ます。



簡易青看出現です。
この青看、さらっとネタバレしちゃってますね(笑)




あの後、またしてもセンターライン付き二車線道路に変化するのですが、途中でこの分岐にぶつかります。上の画像の予告看板から100m先ですね。
右に行けば五ヶ谷I.C.です。
これで、r187号は役目を終えました…じゃなくて、これより先集落は中畑町しかありませんので、住民の方にしか需要はありません。
逆にいえば、中畑町からはこのr187号を使うか名阪を使うかしないと市内には出られません…改めて車の重要性が解りますね。
米谷町経由で奈良県道192号福住横田線険道です)に出るという方法もあるといえばあるんですがね…
車の方は間違いなく名阪で市内へ向かわれると思います。
ただ、r187号の方は交通量が殆ど皆無なので、奈良市内にいくならこちらの方が早いかもしれません。名阪天理より先は西名阪自動車道有料)になりますので。


あの分岐から道なりに緩やかな坂道を登っていくと、名阪の高架橋があります。
中畑橋です。



この辺に来ると辺りを見渡しても山しかありません。
空気はとても澄んで居て気持ちいいのですが、名阪を走る車両の走行音が聞こえますので、なんだか不思議な気分になりますね。


漸く人家が見えてきました。
中畑町まですぐそばです。


T字路です。右に行けば、中畑町米谷町へ続く道に出ます。
勿論、r187号は左をいきます。
あの奥に見える自治体ハンドメイドの看板には、r187号方面「行き止まり」と書いてあったような気がします。



結構な急勾配をグングン登っていきます。


登ってきたところ振り返るとこんな感じに。
うっすらと先程のT字路が見えます。


まだまだ登ります。
すると…



これです(笑)
この先もいくつか同じ看板が立っています。
どう足掻いても「行き止まり」のようですね…


心なしか道が森に吸収されている様な…
成程、これは先の状態の前兆ですか!(違)


冒頭で少し話しました、名阪ガード下です。
真下だと走行音が結構煩いですね。


名阪ガード下を潜ってきて振り返ったところがこちら。
ここから三方向に分岐していますが、r187号はカーブミラーがある左方向(終点側から向かって右方向)です。
Googlemapや市販の地図だとこの辺りがr187号端点になっていますが、道路網図によると左方向にまだ続きます。(冒頭の地図参照)
ちなみに、r187号本線以外の二方向はどうなっているかと云いますと…

 まずはガード下から直進した場合。★3の地点へ向ってみます。


結論からいって、r187号本線よりも広くて綺麗な道が続きます(笑)
というか、こっちを県道指定した方が良いのでは…


暫く進むと行き止まりに。★3地点です。
奥を見る限り、まだまだ舗装路が続いて居そうですねえ。
こっちを県道指定・拡張整備して、r186号と接続したほうが距離的にも近いと思うのは私だけでしょうか(笑)

続いて、★4地点へ向います。

 
 先程の三方向分岐の左方向(分岐の画像だと右方向)へ向かいます。
小さい畑がありました。完全に個人の農道と化しております。


 途中から0.7車線くらいになりますので、通行の際は農家の方の邪魔にならないようにお気をつけて下さい。
にしても狭い!まあ…ここは県道じゃありませんし狭くても構いませんが(笑)


先の農道を進むと名阪と併走する形で道が続きます。
途中、ドライバーの方と目が合いましたが、とても怪訝な表情をされておりました(笑)


 そのまま行くと、「ヘアピンカーブ」になっていて、そこを下るとこのようにガード下に出ます。
 ★4地点です。云うまでもありませんが、この先車両の通行はとても無理です…

そして最後、終点側の端点に向かいます。


お馴染、先の分岐から右に行きます。(振り返った分岐画像からだと左方向)
カーブミラーが目印、こちらからは道路網図による県道指定です。
なんというか…最早県道に見えませんね(笑)
他の地図がこの分岐周辺までを県道指定にしているのが正解な様な気が…
しかし、県発行の地図ではこの先までr187号は続きます(笑)


緩やかな坂を登っていきます。
舗装がアスファルトではなくて、コンクリートだけになってます…
完全にやる気ありませんね、奈良県道路公社(笑)


★4地点同様に名阪と併走する道に出ます。
ただ、路面状況はかなり悪く落葉や枝が散乱し、所々路面に苔が生えてたりします…
県民の大多数が通らない県道ですが、雨の日は通らない方が懸命ですね…


晴れていたとしても、地面が湿っぽくて滑りやすいです。


これで最後の写真になりますが…
吹きそうになりましたね、いや吹きましたね(笑)
廃道に近いです。コンクリートが泥に覆われて非常に滑りやすくなっていました。
一般県道とはいえ、ここまでとは…この辺が丁度★1になります。
これから先、撮影ができなくなってしまった(冒頭参照)ので、後は文章だけでお楽しみ下さい(笑)

この廃道もどきの道を暫く進むと、路面の状態は改善されてまたまた名阪を沿う形に戻ります。
そして、分岐に出ます。右に名阪をオーバークロスする橋(その先は中畑町に続いています)、直進して坂を登ると、端点に向かいますが…
ある程度は舗装されていますが、かなりの「狭小路」で、次第に車両では通行不可な獣道になります。
あくまで車両が通行不可なだけで、ある程度重装備の徒歩でいけば抜けられるかもしれませんね…
地図上だと、ここから七回峠を経由してr186号に抜けるルートがありますが、私はそこまで行かなかった(行けなかった)ので、現在の状況はお伝えできません、悪しからず。

ちなみに、道路網図によると端点からは拡張事業中と記載されております。
しかしながら拡張する気無いでしょうね… (笑)
需要が増えれば全線開通も見込めますが、このr187号は実質五ヶ谷I.C.までの抜け道と中畑町までの生活道路扱いなので、中畑町から先、整備されるとは思えません…





感想:

末端、端点付近は酷いです(笑)
名阪ガード下からはとても県道指定されているとは思えませんね…
謎の電池切れにより起点側を調査できませんでしたが、また秋口に奈良県道192号福住横田線の調査ついでに訪れたいと思います(笑)